従業員がミスをしたために会社に損害が発生してしまったということは、どれだけ指導や注意していたとしても発生してしまうことはあります。
こうした場合に、会社に発生した損害について、ミスをした従業員に当然のように全額を請求しているケースがあるようですが、法律的にはなかなかそういうわけにはいきません。
判例上、損害の公平な分担という見地から、従業員に負担させる割合は制限されています。
具体的な割合は、その事件ごとの種々の事情を考慮する必要があります。
全額を負担させることをベースに考えてしまっているようだと、想像以上の制限に驚くような結果になる可能性が高いと言えます。
かなりの制限を受けることを予め想定した上で、必要な保険に加入しておくなどの対応をとっておくべきと言えるでしょう。
なお、従業員が意図的に会社に損害が発生するようなことをしたような場合は、そもそも話が別です。